第4章 良心的な投資信託の選び方
再投資と積み立てが可能な投資信託
投資信託には、分配金が出たらそれを自動的に再投資して元本に組み入れてくれるサービスや、毎月銀行からお金を引き落として自動的に投資信託の積み立てをしてくれるサービスなどがあります。
ここでは利用すると便利なこれら2つのサービスについて紹介しましょう。
投資信託の再投資コース
投資信託に申し込むときに、再投資コースが選べるものがあります。この再投資コースを選ぶと、分配金がでたときに、自動的にその分配金を再投資して元本に組み入れてくれるようになります。
再投資コースで分配金が再投資されるるときには、販売手数料がかかりません。また自動的に行われるため、最初に再投資コースを申し込んでさえいれば、あとはなにもする必要はありません。
再投資コースを選んでいない場合、分配金を再投資するには投資信託の購入手続きが必要になりますし、受け取った分配金が基準価格よりも小さければ購入できないといったこともありえます。
長期投資のために複利効果を得ることが自動的にできる再投資コースは、ぜひ利用したいところ。ただし再投資コースのない投資信託もありますので、購入前にチェックしておきましょう。金融機関によって、「分配金再投資コース」「自動けいぞく投資コース」「累投コース」などの名称で呼ばれています。
投資信託の積み立てサービス
投資信託で長期投資していく方法として、いちばんラクチンでかつ確実な方法としてもっとも僕がオススメする方法は、投資信託の自動積み立てを行うことです。つまり、毎月1万円や3万円といったあらかじめ決めておいた金額を自動的に銀行の口座から引き落として、そのお金で投資信託を毎月コツコツ買い続けていけば、手間もかからず確実に長期投資を続けていくことができます。
毎月定額で投資信託を買い続けていくことにより、ドル・コスト平均法の投資が手間なく実現できます。
また、投資信託を運用する側にとっても、顧客の購入額が毎月安定しているほうが運用の見通しが立てやすく、効率のよい運用がしやすくなるでしょう。
積み立てサービスも金融機関によってサービス名やサービスの内容が微妙に違いますので、下記にまとめました。どの銀行からでも引き落とし可能なサービスを提供しているところは、まだそれほど多くないようです。
証券会社名 | 積み立てサービス名 | 引き落とし可能な銀行 |
---|---|---|
フィデリティ証券 | ステップ・BUY・ステップ | どの銀行からも引き落とし可能 |
マネックス証券 | 投信積み立てプログラム | どの銀行からも引き落とし可能 |
三菱UFJ証券 | らくだん | どの銀行からも引き落とし可能 |
ジョインベスト証券 | 投信積立 | どの銀行からも引き落とし可能 |
カブドットコム証券 | ファンド星人 | 三菱東京UFJ、三井住友、みずほ、スルガ、ジャパンネット、ゆうちょ、大垣共立 |
投信スーパーセンター | つみたてサービス | 引き落とし不可 |
SBI証券 (イートレード証券) | 積立買付サービス | 引き落とし不可 |
楽天証券 | 投信積立サービス | 楽天カード経由でどの銀行からも可能 |
さわかみ投信 | 定期定額購入サービス | どの銀行からも引き落とし可能 |
セゾン投信 | 定期積立プラン | イーバンク銀行、ソニー銀行、新銀行東京および一部信託銀行を除く銀行から引き落とし可能 |
ゆうちょ銀行 | 自動積立投資 | ゆうちょ銀行 |
投資を続けられる仕組みを作ろう
これから10年、20年と長期投資を続けていくために、「投資を続けられる仕組み」を作ることはとても大事です。いまはマメに投資信託を購入する手続きをする時間がとれるとしても、10年後、20年後もそのような余裕を持ち続けられるでしょうか? 長期投資のために、できるだけシンプルに続けられる仕組みを作っておくこと、そのためにはここで紹介したサービスは非常に役に立つと思います。
第4章 良心的な投資信託の選び方
再投資と積み立てが可能な投資信託
(最終更新 2008年8月17日)
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