第2章 投資信託を買う前に知っておきたいこと

銀行と証券会社と郵便局、どこから買うのがいいの?

投資信託は、銀行でも証券会社でも郵便局でも買うことができます。では、どこへ行って買うのがよいのでしょうか?

その答えは、「あなたが買いたいと思う投資信託を扱っている金融機関を調べて、そこに行きましょう」です。

あの投資信託は、どこでも買えるわけじゃない

例えば、定期預金ならば、ゆうちょ銀行を含むどの銀行でも扱っています。トヨタの株式ならば、どの証券会社でも買えます。ところが投資信託はそうではありません。

投資信託は、証券会社や銀行など、金融機関ごとに扱っている商品が、かなり異なっています。例えば、野村証券で売っている投資信託の多くはゆうちょ銀行では買えません。みずほ銀行で売っている投資信託の多くが、イートレード証券では買えません。

ですから、野村証券の窓口で「どの投資信託がいいのですか?」と相談すると、野村証券で扱っている投資信託の範囲でしか答えが返ってきません。もしかしたらイートレード証券で売っている投資信託のほうが、あなたの希望にぴったりかもしれないのに、それは教えてもらえないのです。

自分で欲しい投資信託を見つけるのが先

どこから投資信託を買うのがいいのか、を考える前に、どの投資信託を買うのがいいのか、を考えるべきなのです。金融機関を選ぶのは、そのあとです。金融機関はコマーシャルなどで「まず窓口でご相談を」と宣伝していますが、それでは本当に自分にあった投資信託を紹介してもらえない可能性が高いのです。

国内では2000種類以上の投資信託が販売されています。しかし、主な銀行や証券会社で扱っている投資信託は、それぞれ十数本から数十本程度です。金融機関の窓口で相談したとしても、本当に、それが自分の希望に合った投資信託なのか? 他社でもっといい商品がないのか? を知るには、結局最後は自分で調べるか、もしくは金融機関のひも付きではない独立系のフィナンシャルプランナーに相談するほかありません。

上手に投資信託を選ぶためには、どうしてもある程度自分で投資信託の善し悪しを見分ける知識が必要です。この投資信託ガイドでは、できるだけそれをお手伝いしたいと思っています。

第2章 投資信託を買う前に知っておきたいこと
銀行と証券会社と郵便局、どこから買うのがいいの?
(最終更新 2008年8月16日)

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