第2章 投資信託を買う前に知っておきたいこと
つまらないけれど目論見書と運用報告書は読んでおこう
投資信託は専門家にお金を預けて、運用してもらう仕組みです。しかも元本は保証されていませんから、お金が減っても文句をいうことはできません(いや、文句をいうことくらいはできますが......)。
そこで、投資信託を購入する前には、売らんがための美辞麗句が並んだパンフレットだけでなく、法律で定められた正式な情報が掲載されている目論見書と、運用報告書にも目を通しておくことをお勧めします(下記の写真は、左が目論見書、右が運用報告書です)。
目論見書
目論見書は、運用会社が作成するその投資信託の説明書です。内容は法律によって決められているので、「特徴」「投資方針」「運用体制」「仕組み」「販売手数料や信託報酬などの手数料」「決算日」など、その投資信託の中身を知るうえで必要な項目が必ず記載されています。最近は、運用会社もできるだけわかりやすい目論見書を作ろうと、図を多くしたり、カラーで印刷したものも増えているようです。
運用報告書
運用報告書は、決算日ごとに運用会社によって作成される、文字通り運用結果の報告書です。決算が年に1回であれば毎年、月に1回であれば毎月送られてきます。運用期間中の経済状況などの「概況」、実績や基準価格の推移がグラフで示される「運用結果」、今後の見通しや、具体的に何に投資したのか、コストはいくらかかったのか、などが記載されています。
目論見書も運用報告書も、販売窓口に行けば見せてくれるはずです。最近では、運用会社や販売会社がホームページで公開していることも多いので、インターネットで検索して見つけることも容易になってきました。
目論見書の読むべきポイント
目論見書は、最初の数ページに大事なことが一覧でまとまっていることが多いので、最低限この部分には目を通しておきましょう。例えば、下記は三菱UFJ投信(旧UFJパートナーズ投信)が運用している「Jオープン」の目論見書の目次の一部です。ここで基本情報と呼ばれている最初の11ページまでには特に大事な情報が記述してあるので、目を通しておくといいでしょう。
具体的な内容も見てみましょう。最初に書いてあるのが「運用の内容」で、重要な内容は文字も比較的大きく、箇条書きで書いてあることが一般的です。
運用報告書の読むべきポイント
運用報告書では、運用実績の部分はもちろんチェックするとして、その後に書いてある今後の見通しや、後半にある具体的に何に投資してきたのか、といったところが、その投資信託が実際にどういう方針で運用されているかが読み取れる大事なところといえるでしょう。
第2章 投資信託を買う前に知っておきたいこと
つまらないけれど目論見書と運用報告書は読んでおこう
(最終更新 2008年8月16日)
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